予防歯科
予防歯科
予防歯科とは、虫歯や歯周病になってから治療するのではなく、なる前に予防を行うために歯科医院へ通い検診を受けていただくことを言います。残念なことに日本は先進国の中でも歯の予防に対する意識が低く、予防歯科の概念があまり浸透していません。歯が痛くなってから歯科医院に行くのではなく、痛くなるまでに受診する。定期的にメインテナンスを受ける。毎日のセルフケアを怠らないなど、積極的に歯を守っていく姿勢が予防歯科の特徴です。
予防歯科の中心は定期健診とセルフケアです。フッ素塗布や口腔内診査、歯垢や歯石の除去(PMTC)、歯磨き指導などを行います。セルフケアだけでは、歯垢や歯石を完全に取り除くことができません。ちゃんと磨いたつもりでも、思わぬ磨き残しがあるのです。そのため歯科衛生士や歯科医から正しいセルフケアを教えてもらいましょう。
自宅でのセルフケアとしては、力を入れすぎて磨かないこと、すすぎの際にすすぎすぎてフッ素を落としてしまわないこと、歯茎や口に合った歯ブラシを選ぶとともにデンタルフロスを活用して歯垢をしっかり落とすこと、デンタルリンスなどを使って虫歯の原因になる細菌を増やさないことです。歯科医院にて正しく指導してもらいましょう。
お口のスキンシップを通してお子さんに虫歯菌がうつり、虫歯に感染してしまうのです。虫歯菌に感染しやすい時期は、生後1歳7ヵ月~2歳7ヵ月の間です。予防策としましては、この感染しやすい時期に、お子さんと同じ箸やスプーンを共有しない、離乳食の際に咬み与えをしないなど、お口のスキンシップを控えることです。そうすることで成長した時の虫歯の本数を少なくすることができるのです。
また虫歯菌がうつってしまったかどうかなんて分からないですよね。うつさないことと同時に、日頃の歯ブラシ習慣も大切になってきます。小さい時は一緒に歯磨きを行うとともに、ちゃんと磨けているか確認と仕上げを、ご両親でしてあげましょう。また、小児歯科で定期検診やブラッシング指導を受けるのもオススメです。
お子さんへの虫歯菌の感染に十分注意しながら、成人まで虫歯のない健康な歯を維持することができた場合、一生虫歯のない健康な歯でいられる可能性が高いということがいえます。弱い歯になってしまうことで、将来選べる夢や職業が限られてしまうこともあります。ご両親としては、お子さんの可能性を、選択肢を広げてあげることも大切ですよね。何より痛い思いをせずに済むのです。こんなにいいことはないのではないでしょうか。小さい頃から虫歯にならない習慣を身につけていきましょう。